川邊 祐詩

ぐるんとびーの人

People

「ともに暮らして支える」を体現する。

川邊 祐詩

小規模多機能型居宅介護 所属/理学療法士
岐阜県岐阜市出身。AB型。乙女座。

夢だったはずの理学療法士
に感じたズレ

理学療法士になってスポーツトレーナーとして活躍するのが、子どものころからの夢でした。名古屋の理学療法専攻の大学で、ケガした選手のサポートはもちろん、故障予防やパフォーマンス向上にも取り組み、学生ながら仕事をいただくこともありました。

大学在学中にスポーツトレーナーを目指す学生に向けた勉強会を立ち上げ、トレーナーになるためのプログラムまで作りましたが、「これは自分にしかできない仕事なのだろうか」と心のどこかで疑問を持ち始めていたのも事実です。

夢がブレ始めた大学3年生のとき、病院の実習で患者さんとして出会ったおばあちゃんによって、僕の人生は決定的に変わります。そのおばあちゃんはリハビリでいくら身体を動かしても改善できるイメージが持てないほど、身体機能が低下していました。

家族は息子ひとりだけで、ご自宅の中には段差がたくさんあるため、高齢者には生活しづらい環境でした。「退院後はどうやって生活するのだろう」と心配にならざるを得ない状況でした。

「何をしてあげればよいか」と尋ねても答えは出ず、効果がいまひとつのリハビリしかできない自分に無力さを感じていました。
ところがある日「とんかつを食べたい」と本人がポロリと言ったんです。
結局、病院食でとんかつが出されることはなく、外出許可を取って外食することもできず、とんかつを食べるというおばあちゃんの希望は叶えられないままでした。

しかし、医師や看護師の名前をほとんど覚えていなかったおばあちゃんが、実習の最終日に僕の名前を呼んでくれたことは今も忘れられません。
「かわべくんへ、ずっと友達でいてね」ともらった手紙には書かれていました。僕は、おばあちゃんに何もしてあげられなかったけど、友達になれていたんですね。患者さんや利用者さんと心を通わせることが最も大切だと気づいた瞬間です。

1年間一緒に暮らして
分かったこと

「どうすれば、おばあちゃんの願いを叶えられたのだろうか」と自問自答する日々は続きました。

一度は、医療者の働き方を支援するベンチャー企業に就職しましたが、その後もおばあちゃんの存在がずっと心に引っかかっていました。
誰かの手を借りれば自分らしく生きることができる人、逆に言えば、支えがないと人生が変わってしまうような人たちは大勢います。

そんなときに「団地でともに暮らす」を実践しているぐるんとびーの存在を知りました。
発想に驚かされた僕は、すぐに入社を希望しましたが、介護の仕事が未経験だったために不採用。新卒を採用すると現場に大きな負担がかかってしまうためです。ただ面接で2回落ちても諦められず、ようやく3回目に仮採用が決まりました。

入社後すぐに、ぐるんとびーの事務所がある団地内の1室で、80代のおじいちゃんとのルームシェアによる共同生活がスタートしました。
仲良く暮らしていたご夫婦の認知症が進んで老々介護は難しくなったため、ご家族はふたりを別々に住んでもらうほかに手段がないと考えたのです。そして、おじいちゃんの暮らしを守るために、ぐるんとびーの先輩方と共に相談し、僕がともに生活することになりました。

おじいちゃんが亡くなる前日まで、ルームシェア生活は1年間続きました。
おじいちゃんが元気だったら今もきっと一緒に暮らしていたはずです。ここでは語り尽くせないほど、楽しいこと、大変なことは今でも思い出されます。

おじいちゃんとの生活のおかげで「ともに暮らして、四六時中そばにいることで、支えが必要な人の役に立ちたい」という僕の願いも叶いました。今回の経験は「かけがえのないものだから記録に残した方がよい」と上司や先輩に勧められてブログに記してあります。
(川邊さんのブログ:要介護5の血縁関係のない利用者さんのじいちゃんとルームシェアをした1年間)

現在は独り暮らしですが、もしタイミングが合えばまた利用者さんと暮らしたいですね。
心からそう思えるくらい、おじいちゃんと暮らす日々は充実していました。

「それは誰のため?」

ぐるんとびーのすごいところは、設備や仕組み以上に“人”だと思っています。経験も豊富で、多くの職員がお手本にしている先輩たちは、利用者さんとの接し方がものすごく上手なんです。

「それは誰のため?」という問いから、絶対にブレません。
たとえば“1日3食をきっちり食べたほうが健康”という考えは、「こちら側の理屈を押し付けているかもしれない」とも捉えられます。“食べてもらわないと困る”という発想も、同じです。
ただ、利用者さんの気持ちを優先して考えれば「食べたくないのだから食べなくても構わない」という結論があってもいいですよね。これは、ちょっと特殊かもしれませんが、ぐるんとびーでは本質だと考えられています。

また、利用者さんのやりたいことを捉える能力も、ずば抜けて高い先輩ばかりです。ようやく少しずつですが、僕も「もっとこうした方がよいのでは」と意見を出せるようになってきたかなと思います。

代表の菅原健介さんは、利用者さんの希望に気づく力、引き出す力を「利用者さんへの愛の強さ」だと言います。
「愛が強ければ、相手に関心が生まれる」と言われると、僕の愛情が不足しているようで、悔しい想いをする場面も多いです。でも、そんなすごい先輩たちに近づけるように成長しないといけないですね。

最期まで自分らしく
暮らせる環境を作りたい

いつか故郷の岐阜にもぐるんとびーを作りたいと思ってます。

地元の友人から「よい介護施設はないか」と聞かれることがありますが、「あの環境なら、あの人たちがいる場所なら絶対に最期まで幸せに暮らせる」とは答えられないため、地元にもぐるんとびーが必要だという想いが日に日に増しています。
しかも、ひとつやふたつ作れば足りるという話ではないので、全国にぐるんとびーモデルを広げていきたい。それも、僕たちスタッフの使命かもしれません。

ただ僕はまだまだ修行中です。まずは介護スタッフとして日々のケアを深めることが、僕の取り組むべき課題であり、伸びしろだと思っています。
この地域で一緒に暮らしている人たちの笑顔を守りつつ、全国にこの素晴らしい輪を広げていきたいです。

理学療法士 川邊さんの歩み

川邊さんは、スポーツトレーナーを志すも、途中で進路を変えて医療従事者を支援する企業に就職します。その後、介護業界は未経験ながらぐるんとびーに飛び込み、日々訪問や施設での介護に取り組んでいます。

理学療法士 川邊さんの1週間

毎朝の利用者さんたちとのラジオ体操から1日が始まります。日中は、訪問または小規模多機能型居宅介護の施設内で、業務を行います。休みは週2日不定休、職場から自宅までは徒歩10秒という距離です。

①ラジオ体操の様子

毎朝の日課で「ここに来るのが生きがい」というお年寄りのご近所さんもいるほど。毎朝10人前後と一緒に朝のはじまり。

②「今、やりたい」を実現!湘南の海へ海水浴

利用者さんの「海に行きたい」を聞いてスタッフ一眼となり湘南の海へ。「今の今は、今しかない」という先輩の言葉を大切に常に全力で突っ込みます。最高の思い出になったかな。

③ご利用者様のご自宅へ訪問

1日数回、ご利用者様のご自宅へ訪問します。本人の生活リズムや週間に合わせてケアを行います。

④焚き火ミーティング

夜は部署を越えて、仲間とともに焚き火を囲んでミーティングという名の飲み会を行うことも。仕事のことだけでなくこれからの人生についてや今の悩みを話しながらお互いのことを知る大事な時間です。

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